海の司法書士と呼ばれる海事代理士試験はどのような試験か?

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資格雑感
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どうもこんにちは!

あまり世間的に知られていない海事代理士試験について調べてみました。

巷では海事代理士は海の司法書士と呼ばれているようなのですが、どのような資格なのでしょうか。

海事代理士とは

他人の委託により、国土交通省や都道府県等の行政機関に対して、船舶安全法、海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律、船員法、船舶職員及び小型船舶操縦者法などの海事関係諸法令の規定に基づく申請、届出、登記その他の手続きをし、又はこれらの手続きに関する書類の作成を業とする者のことをいいます。

ざっくり言うと、船舶登記、船員に関する労務、海事関連の許認可等の業務を扱っている資格になり、司法書士、行政書士、社会保険労務士の海事版といえます。

海事代理士業をされている方のウェブサイトを拝見する限りでは、海事代理士のライセンスのみで仕事をしている方はあまり多くはなく、司法書士や行政書士とのダブルライセンスで活躍されていたり、ダブルライセンスでなくても同じ事務所に司法書士や行政書士がいる方が多い印象を受けます。

海事代理士試験

(1)試験内容

① 筆記試験

●一般法律常識(概括的問題)
 憲法、民法、商法(第3編「海商」のみ対象。)
●海事法令(専門的問題)

 ② 口述試験

 ●海事法令

 「船舶法」、「船舶安全法」、「船員法」、「船舶職員及び小型船舶操縦者法」

(2)試験日

筆記試験:毎年9月下旬の平日9:00~17:40

口述試験:毎年12月上旬の平日10:00~17:00

(3)受験資格

なし

(4)受験手数料

6,800円

(5)合格基準

① 筆記試験

 合否の判定は、対象となる全科目を受験した者について行うものとする。

 筆記試験20科目の総得点240点の60パーセント以上の得点をあげた者。

 ただし、全科目受験者の平均正答率が60パーセントを上回る場合には平均正答率以上の得点をあげた者。

② 口述試験

 合否の判定は、対象となる全科目を受験した者について行うものとする。

 口述試験4科目の総得点40点の60パーセント以上の得点をあげた者。

(6)合格者データ

① 筆記試験

例年、400人前後が出願し、300人前後が受験し、そのうち半分が筆記試験を通過する。

受験者の平均正答率は、60%前後でほぼ平均点をとれば受かる試験のようです。

② 口述試験

口述試験においては、ほぼ受かっている年と60%程度しか受かっていない年があります。

司法試験や司法書士試験ならば、基本的にはほぼ受かっているのに対して、海事代理士試験は無策では危険かもしれません。

(7)参考書

海事代理士合格マニュアルを使うのが王道です。

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(8)試験対策

穴埋めマーク、穴埋め記述、正誤問題が大半を占めており、出題箇所の条文を丁寧に抑えていけば、確実に解ける問題のようで、ある程度勉強していけば解けるようになるかと思います。

ただし、基本的にはひたすら条文を覚える作業なので、やることはそこまで難しくはないものの、今期のいることと思います。特に、船舶法や船舶安全法等については、未だにカタカナ表記なので、非常に読みにくいです。この作業をどれだけ興味関心をもって行えるかが合格のカギとなるのではないでしょうか。

まとめ

海事代理士は、それ単独で活躍するというよりも。司法書士、行政書士、社会保険労務士の方にとっては、職域を広げるきっかけとなる資格なのかもしれません。

また、本来のこの資格の意味から外れてしまいますが、他の法律系資格よりも受かりやすい資格であると思います。ですから、長年、司法書士や行政書士等の法律系資格取得を目指しているものの、なかなか成果のでない方にとっては、合格する感覚を身に着けるうえで最適な資格かもしれません。

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