どうもこんにちは!
法務省データから司法書士試験の合格者年齢について調べてみました。
合格者平均年齢
合格者の平均年齢はどのように推移しているのでしょうか。
まずは、表とグラフをご覧ください。
年度ごとに合格者平均年齢をまとめてみました。
2016年度は38.03歳であるのに対して、2021年度は41.79歳に上昇しています。
年々、合格者平均年齢はなだらかに上昇し、2019年に40歳に到達したようです。
他資格との比較
表・グラフには、周辺業種で合格者平均年齢を公表している司法試験と土地家屋調査士もまとめてみました。
司法書士試験は、司法試験と比べると、10歳以上合格年齢が高くなっています。
司法試験は大学卒業後にすぐにロースクールに進学して目指す傾向にあるため、低い傾向にあることが影響しているのではないでしょうか。
一方、司法書士試験は、受験年齢に制限はないものの、若いうちに合格する方が少ないのかもしれませんし、そもそも若いうちに司法書士試験を目指す方が少ない資格なのかもしれません。
なお、正確なデータは公表されていないので、感覚的なものなりますが、従来は学生時代に司法試験を目指してどうしても受からず、司法書士試験に挑戦する方が多かった印象ですが、現在は司法試験に挑戦した方が司法書士試験に切り替えるようなことは従来ほどあまり多くはないように感じます。
一方、土地家屋調査士は39~40歳とほぼ変わらない年齢ですが、司法書士試験は合格年齢が上昇しているように見受けられます。
10年前、20年前の合格者平均年齢
参考として、更に過去の司法書士試験合格者平均年齢を調べましたが、2012年度は34.80歳、2002年度は31.56歳となっておりました。
司法書士試験は合格者平均年齢の上昇が激しいのかもしれません。
年度別合格者年齢割合
次に年度別の合格者年齢割合はどのように推移しているのでしょうか。
こちらも表・グラフでまとめてみました。
※なお、合格者の個別の誕生日が確認できないため、各年代の集計時期は、年度ごとの12月末時点としています。
これを見ると、2016年度では30代が42.6%と最も高く、次いで40代、20代と続いています。
一方、2021年度では40代の34.6%が最も高く、次いで30代、50代と続いています。
年度の推移をみると、明らかに20代、30代の合格者が減り、40代、50代の合格者が増えているように見受けられます。
受験者の年齢構成がわからないため、確実とは言えませんが、年度ごと、年代別に能力が急激に変わることはありえないので、若い方の司法書士試験離れが起きているのかもしれません。
合格者の最低・最高年齢推移
最低・最高年齢の推移はどうなっているのでしょうか。
こちらも表・グラフでまとめてみました。
最低年齢はそこまで変化がありません。恐らく大学に進学すると同時に司法書士試験に挑戦して学生のうちに合格したのではないかと思われます。
一方で、最高年齢ですが、規則的な推移は見られませんが、70代、80代でも合格していることがわかります。
年齢により記憶力も衰えるのではないかとも思いますが、それでも年齢に関係なく合格できる試験であると言えるかもしれません。
10年前、20年前の最低・最高年齢
2012年では最低年齢21歳、最高年齢65歳、2002年では最低年齢20歳、最高年齢65歳となっておりました。
10年前、20年前と比べると、最高年齢が上昇しているかもしれません。
最後に
司法書士試験の合格者年齢についてまとめてみましたが、いかがでしょうか。
全体的にみると、合格者の高齢化が進んでいるように見受けられます。
これをどのように評価するのかは様々ですが、これは若い方にとっては非常にチャンスなのかもしれないと思います。
若い合格者が減っている今、早く実力をつけて独立していけば将来的に見ると、同年齢の司法書士の中でより多くの市場を獲得することができるのではないでしょうか。
一方で、このデータを見ると、高齢であっても十分に合格できる試験であるともいえます。
このデータが何らかの参考になれば幸いです。
コメント