司法書士試験が終わったけど、仕事を辞めてしまった…合否はわからないけど、司法書士事務所に就職してみようかな?
司法書士受験後に司法書士受験生が司法書士事務所に就職をされることがそれなりにあるかと思います。
人によりますが、私としてはあまりお勧めしないこともありますので、受験生が事務所に就職するときに気を付けるべきことを記載したいと思います。
なお、個人的な感覚ですが、司法書士試験合就職の中に補助者の方もしますが、意外と少ない印象です。
司法書士補助者をやっても試験勉強の足しにはならないし、逆にマイナスになることも!
司法書士試験を受験すると、毎年、今年は実務的な内容が多かったといった声が聞かれます。
今年はやるべきこともやったし、来年は実務を通して試験勉強すれば良いやと思って事務所に転職される方が一定数います。
確かに、司法書士試験は実務に直結する内容を勉強しているので、一見実務をした方が試験にも役立つのではないかと思います。
勿論、そのメリットもあるのですが、実務は法律をベースとしつつも、法律に抵触しない範囲での独自運用がされることも少なくはありません。そういった細かい知識を身に着けると、逆に法律をそのまま反映させた司法書士試験の解答にぶれが生じてきますし、余計な知識が増えてしまう可能性もあります。
司法書士試験は試験内容だけでもボリュームがある中で余計な知識が増えると、混乱しかねません。
試験勉強を認めてくれるとは限らない。
たいていの司法書士事務所は受験生だからといって勉強時間を確保してくれるとは限りません。
司法書士事務所経営者としては、如何に利益を出すかが重要であり、そうなれば如何に司法書士よりも単価の安い補助者に司法書士独占業務以外を割り振るかが重要になります。とすれば、書類の準備や市役所・法務局への各種申請等、意外と仕事が多くあり、残業することも少なくありません。
私の知り合いで10回以上の受験生は今のところ、補助者の方しかあったことはなく、例外なく補助者として非常に優秀で本来勉強に時間を充てるべきところ、仕事に充ててしまって合格に時間がかかった方ばかりであるという印象があります。
司法書士関連の人間関係が悪化することもある。
これは特に田舎の司法書士事務所で多いのですが、補助者の間面倒を見てやったのだから、合格後もしばらく働くことを依頼されることもあります。司法書士不足の地域もあり、司法書士事務所によっては、若手の司法書士を安い単価で働いてもらおうと、必死に雇用関係を維持しようとしてくる方もいます。それを丁重に断わらなければ、人間関係が悪化してしまうこともあります。
目の前の実務経験よりも一般企業の経験をすることも重要である
合格したら何十年も司法書士になることができますが、司法書士になって独立したら、なかなか事務所をたたむことは難しく、めったに異業種を見ることができなくなります。
また同じ業界にずっといれば、価値観もその業界の考えに染まってきてしまい、考えが固定化してしまいます。
受験時代からその業界の考えに染まるよりは、他の業界で経験したことの方が貴重な財産になることと思います。
最後に
上記において、非常に受験生は補助者になるべきではないような内容を記載しましたが、合格点近辺にいる方ならば、司法書士事務所で実務経験を積んだ方がいいこともあるし、しっかりと事務所を選べば寧ろ良い事務所も当然あります。
それでもなお、補助者として働きながら司法書士試験を目指すのであれば、入社前に条件をしっかりと事務所と詰めたうえで入社することをお勧めします。
私ならば、専業か一般企業勤務で司法書士試験に挑戦します。
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