どうもこんにちは!
財務諸表に関する知識や分析力が身につく資格としてビジネス会計検定というものがありますが、今回は、この資格を勉強して良かった点と悪かった点を記載していこうと思います。
ビジネス会計検定とは
大阪商工会議所が主催する検定試験です。
その試験内容は、財務諸表に関する知識や分析力を問うもので、財務諸表が表す数値を理解し、ビジネスに役立てていくことに重点を置いているものです。
財務諸表である貸借対照表や損益計算書とはどういうものかということからROE等の分析についてもこの資格学習を通して学んでいくことになります。
また、当検定は1級から3級まであり、2級と3級はマークシート方式、1級はマークシート方式と論述式の試験になっています。
簿記検定試験との違い
一般的に、財務諸表や会計系の資格と言えば、簿記検定試験が思いつきますが、簿記検定試験が財務諸表を作成する能力を問うものであるのに対して、ビジネス会計検定は、どちらかと言えば出来上がった財務諸表を読み解いたり、分析したりする力を問うものです。
役だったこと
(1)財務諸表の見方、分析力が身につく
私はビジネス会計検定の学習をする前から簿記2級を取得しておりましたが、経理部でもないので、あまり簿記の知識が使いこなせていませんでした。なんとなく仕分けや財務諸表の作り方は理解できているものの、それをもってどう活かせば良いかわかっていませんでした。しかし、ビジネス会計検定を学ぶことで財務諸表の見方がわかり、財務諸表に記載されている数字をどのようにとらえれば良いか学ぶことができました。
例えば、ROEやROA等の財務分析の用語にピンとくるようになり、どうやって他社比較をするのかつかめるようになりました。
(2)体系的かつ効率的に学べる
ビジネス会計検定の良い点として、級に応じて、どのくらいの知識を持つべきか目標を設定されており、体系的に示してもらえるので、自分のレベルに応じてまんべんなく知識が身につきます。私自身、過去に検定試験でない一般書籍で財務諸表の見方を学ぼうとしましたが、試験という目標がないためか十分に身につきませんでした。この点は資格試験のいいところかもしれません。
(3)就職活動でちょっとだけ役立つ
財務分析が必要な場面として、多くの方は株式投資か就職活動の場面ではないでしょうか。この点、私は、複数回転職をしていますが、その際にこの資格が大いに活用できました。どのように活用したかと言うと、企業選定と志望動機です。
まず企業選定については、就職したい企業をピックアップした中から財務体質が良いもの(当時は営業利益率の高い企業)を選び、また、あまりに財務体質の悪いところは控えるようにしましたので、極端なブラック企業を避けることができたと思います。
次に志望動機ですが、メインでは自分のちゃんとした志望動機を説明しつつ、補足として志望企業の財務状況の良い点を評価しました。私は、当時から経理志望ではなく、営業職や法務職採用を検討して就職活動をしていましたが、営業職や法務職であっても志望企業の財務状況を確認し、しっかりと話せるということが評価されたのではないかと思います。
なお、履歴書にビジネス会計検定を記載したとしてもそこまで評価されないのではないかと思います。
(4)株式投資でプロの発言を理解できるようになる
私はビジネス会計検定2級までの挑戦でしたので、それでなんでも財務諸表を分析できるというようには、残念ながらなりません。しかし、簡単な財務分析であったり、株式投資のプロの解説が少し理解できるようになりました。
なお、株式投資では、ビジネス会計検定で学べるような財務諸表を確認する(ファンダメンタル分析)以外にも、チャート分析(テクニカル分析)や市況等を知っておいた方が良いと思います。
あまり役立たなかったこと
(1)資格のネームバリューとしての価値
私が経理以外の就職活動をしているせいなのか、あまり履歴書の資格欄に記載したことによる評価は受けませんでした。むしろ、簿記2級を記載した方が受けは良いように思います。また、某求人サイトで「ビジネス会計検定」で検索すると、10数件しかヒットしないのに対して、「簿記」で検索すると、4,000件以上ヒットしており、まだネームバリューとしてはこれからの資格ではないかと思います。
ビジネス会計検定に興味を持ったなら
ビジネス会計検定に興味を持ったなら、まずは3級の公式テキストを見てみるのをお勧めします。ビジネス会計検定を仮に受けなかったとしても、何らかの理由で財務諸表を学びたい意欲があるならきっと役立つと思います。
なお、ビジネス会計検定は級が上がるごとに知識が上積みされるような試験です。そのため、いきなり1級や2級を目指すとしても、3級のテキストは購入された方が良いように思います。
※試験日は3月と10月です。詳しくはビジネス会計検定試験の公式WEBサイトをご確認ください。
最後に
私は、当資格が自己研鑽には非常にお勧めだと思い、今回紹介させていただきました。
参考になれば幸いです。
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